2026年5月号
争族・争続ではなく、想族・想続を
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高く抜けるような青い空と
芽吹いた緑がきらめく木々
美しいコントラストに目が喜び、
あふれる生命力に心が弾みます。
お元気にお過ごしでしょうか。
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引っ越しシーズンが終わって、業務がようやく通常ペースに戻りはじめるこの頃になると、今度は別のシーズンがやってきます。視察・取材・講演のシーズン到来です。
皆さん、新年度がはじまって落ち着いてきた頃なのでしょう。気候的にもちょうど良いというのもあるでしょう。毎年5~7月はトーコーキッチンの視察や取材、セミナーへの登壇のご依頼が多くなります。
最近はご依頼数がコロナ禍以前にほぼ戻り、おかげさまで週1~2回のペースで視察・取材・講演などを通じてトーコーキッチンをご紹介させていただく機会を賜っています。運営開始10年経過してもなおこのように求めていただけること、そして、トーコーキッチンを通じて新たなご縁を繋いでいただけることに感謝です。
ご依頼元は個人・一般企業・民間団体・地方公共団体・不動産業者など、規模も業界も多岐にわたります。中には毎年のようにご依頼くださっているところもあり、ゲスト講師で授業をさせていただく山口県の大学はこれで3年連続です。しかも今年は「地域デザイン実践」という講義を5・6月で2コマ担当させていただくことに。1コマ目で履修生にお題を出し、2コマ目でその回答を講評するという大役を仰せつかり、例年にも増して責任重大です。
私たちが淵野辺で行っていることといえば、とどのつまり「まちの不動産屋が賃貸管理物件入居者に向けた食堂を運営している」ということに尽きるのですが、この10年積み重ねた経験と知見をお役に立つものとしていただけるのであれば、それは本当にうれしい限りです。
さて、今回は相続に関わる法改正の話題を2つご紹介させていただきます。
ここ数年、相続に関するご相談件数が非常に多くなっています。様々なケースのお手伝いをさせていただいていると、相続を「争族・争続」ではなく「想族・想続」とするためには、やはり事前準備の肝要さをつくづく痛感します。
当通信をご覧の皆さまの大切なご資産をお預かりしている私たちが「不動産のかかりつけ医」としてお手伝いさせていただきます。準備は早い方がより有効です。選択肢が広がります。どのようなことでも構いません。いつでもお気軽にご相談ください。
【相続に関わる法改正 その1】デジタル遺言(保管証書遺言)導入
まずは、先月閣議決定された「遺言」に関する民法改正案です。現在「遺言」といえば、公証人役場で作成する「公正証書遺言」と、本文・日付・氏名を自筆で記したものに押印して作成する「自筆証書遺言」の2つが一般的です。費用発生有無は別にして、いずれの方法にしてもハードルが高く感じられます。私自身も2年前の当通信で遺言書作成を試みる旨を記しておきながら、ついつい後回しにしてしまっています。
そこで、今回の改正案です。特筆すべきは、パソコンやスマホでの遺言作成が可能となり押印不要となることです。デジタル特有の偽造防止策として法務局職員に対面で読み上げを行う「保管証書遺言」という新しい方式が検討されるなど、これから最終的な内容が決定することになりますが、負担軽減により遺言作成のハードルが下がることが期待されています。
【相続に関わる法改正 その2】登記受付帳の記載事項の簡素化
次は、今年10月1日に施行される不動産登記規則の改正です。「不動産を相続した途端に不動産業者の営業がしつこいんだけど、一体どこで情報が漏れているの?」というご相談をよく受けます。答えは簡単です。漏れているのではなく、法務局で登記受付帳を見て最近相続登記をした不動産を洗い出し、ピンポイントでタイムリーな営業活動を行っているのです。
これは、「行政文書開示請求」という制度を利用した正当な行為で、不動産業者のみならず誰でも登記受付帳を閲覧することができ、目的を問わず、どこの不動産で、いつ・どんな登記があったのかを知ることができるのです。私自身も弊社社屋を相続してからというもの、大小様々な不動産業者から頻繁にDMが届くようになりました。
「不動産のお悩みはございませんか?」「当社のお客様がこちらの土地に興味があります」「売却や資産活用にお困りでしたらご相談ください」といった常套句的なものから、「不動産のある共和エリアに精通した当社にお任せください」(たぶん私の方が精通してますよ!)「不動産の現地確認した上でご連絡させていただいています」(現地は東郊住宅社本社ですよ!)といったDM送付先を一切精査していない残念賞的なものまで、あの手この手の営業です。
そこで、今回の改正です。特筆すべきは、公登記受付帳の記載事項簡素化のため、記載事項から「登記の目的」と「不動産所在事項」が削除される点です。つまり、今後は登記受付帳を見てもどのような登記申請が為されたかが不明となるので、不動産業者のDM送付など、相続した不動産に対する営業活動が難しくなり、ほぼなくなるだろうと見込まれています。
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