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The Newsletter for Owners
2015年8月号
荻窪家族レジデンスという集合住宅の新しい形
猛暑が続いています。僅かに朝夕いっとき涼しい風を感じる時があります。
秋が近づいてきているのがわかります。
お元気にお過ごしでしょうか。
この時期はさすがに人の動きも少なくなります。それでも少しですが結婚とか住み替えとか留学帰りとかで部屋探しの人が来店します。リノベーション物件とか駐車場などは、ネット情報に敏感に反応しています。そのためネット情報の更新は毎日行っています。
鍵の紛失、違法駐車、駐車場の一時使用、設備の故障・不具合などの要望は、毎日3~4件あります。即座にキチンと解決して入居者の要望に応えています。その為、当社には夏休みはありません。お盆を中心に来店客の減る時期に交代で休みをとっています。
共用灯交換や屋上点検、受水槽清掃はほぼ終了しています。植木の剪定や雑草取りには終わりはありませんが、遅れずにすすめています。空室管理で窓開けや通水もやっています。
夜間の要望も3人の役員が交代で受けています。週に1~2度は夜間出動しています。先日もトイレの水が流れないという要望があり、夜10時に出動しました。本人もラバーカップを用意して試みたとのことですが達成できませんでした。当社の役員は同じラバーカップで通水しました。熱意の差でしょうか。違います。プロは諦めずに続けるのです。
紹介してくれる人があって、荻窪家族レジデンスという新しい形の集合住宅を見学してきました。14戸の住戸とオーナー宅、広い共用部分から出来ています。1階の共用部分には、ラウンジ・集会室・アトリエがあり、それぞれ30人・10人・10人程度が活動できます。この部分は地域・近隣の人にも開放されるとのことです。
もともとはオーナー宅と木造賃貸住宅2棟の敷地だったそうです。オーナー夫婦が両方の親を長期に介護したことがきっかけで、人と人との交流を可能とする多世代集合住宅を計画したのだそうです。
14戸の住宅は25㎡のワンルームですが、トイレとシャワー室は付いていますが、浴室と洗濯室は共用で別に設置されています。2階の共用スペースは入居者同士の交流の為のスペースになっています。オーナー夫婦も共用部分は共用するとのことです。
運営はオーナー夫婦と、夫婦の計画に賛同しているボランティアグループで行うとのことでした。ラウンジでは、健康相談やセミナー、各種教室を計画しています。集会室は一面が鏡になっていて、ヨガや太極拳の教室を計画しています。アトリエは工具も備えた工房です。入居者以外の人は月1,000円の会費で会員になり、全ての施設を利用できます。実施されるイベントにも参加できます。
25㎡のワンルームの家賃は月15万円の設定です。荻窪では通常10万円位とのことですので、共用部分の評価を加えると妥当な家賃になります。 荻窪は古い歴史のあるお屋敷町です。立派な邸宅が建ち並んでいます。新宿まで20分弱の交通の至便地です。東京駅までも地下鉄一本で約30分の場所です。
この集合住宅が成功するかは運営次第です。オーナーご夫婦の強い思いがあり、多くのボランティアの人が集ってきているあいだは間違いなく成功するでしょう。10年20年後まで持続できる仕組みをつくることが大切です。
もう30年も前ですが、アメリカの住宅を見学する旅行に参加した時、ダラスで共用施設の充実した集合住宅を見たことを思い出しました。600戸という大規模な集合住宅で一つの町をつくっていました。管理事務所にはいつも人がいて、何でも頼めます。ここに住んでいることがステータスとして評価されるのだそうです。
これからの10年、20年で起こる変化の中で最大のものは人口の減少です。これまでは人口減少を実感していませんが、実は2005年から人口減少は始まっています。現在、いわゆる団塊の世代が65歳をこえました。10年後には75歳をこえます。
1947年から49年までの3年間は戦後のベビーブームでした。年間250万人を超える新生児がいました。現在は年間100万人を僅かに上回る程度です。人口減少に対応した長期経営計画が必要です。その上、所得格差の拡大があります。年金では暮らせず、生活保護を受ける人が急増する事態になっています。
賃貸住宅経営も市場の縮小に対応していかなければなりません。需要の減少に対し、ストックとしての賃貸住宅は減ることはなく、供給過剰になっていきます。家賃の値下げ競争も激しくなっています。
荻窪家族レジデンスは新しい集合住宅の一つの試みであり、賃貸住宅経営の新しい形です。新しい社会生活のあり方を築いていくという試みです。
当社が目指している賃貸住宅管理も、貸主と借主を平等な関係で結び、当社の入居者サービスを加えることによって、快適な生活を提供するということを目指しています。更に新しい入居者サービスを加え、賃貸住宅生活を一層楽しく過ごせるように努力していきます。
暑さの折お身体大切にして下さい。
これからもよろしくお願いします。
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