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2024年9月号
未来に誇れる現在を
このたびの台風10号により
被害を受けられた皆さまに、
謹んでお見舞いを申し上げます。
未来に誇れる現在を
池田 峰
「過去最強クラスの台風が日本列島縦断か?」と、全国民がその動向を注視した今回の台風。台風本体とは大きくかけ離れたところでも暴風雨に見舞われ、甚大な被害をもたらしました。
相模原市中央区でも72時間に観測された雨量が417.5ミリと、1976年の統計開始以降、観測史上最多を更新するほどの大雨となり、河川の増水や土砂災害が懸念されました。
わたしたちも緊急事態に備えて昼夜過ごしていましたが、幸い、当社管理物件1800室における台風被害は雨漏り5件でした。うち、今回初めて雨漏りが確認されたのは4件でした。
これは、日頃からの丁寧な手入れはもちろん、不具合発生時におけるしっかりとした処置、計画的に先を見据えた大規模修繕など、オーナーの皆さまが建物メンテナンスを不断に実行してくださっているおかげです。費用が発生してしまうことにも関わらず、いつもご理解いただき、迅速なご対応を誠にありがとうございます。改めまして、心より御礼申し上げます。
今回、過去最強クラスと恐れられた台風10号が急速に勢力を落とした理由の一つに、屋久島にある標高1936メートルの宮之浦岳という九州最高峰の山に台風の目が直撃して、強い摩擦を受けたことが挙げられているというニュースを目にしました。
人間が原因で温暖化が進み、その温暖化が台風を大きく育てたそのとき、人間はその自然の脅威に為す術を持ち合わせていなかったのに対して、自然はその脅威を軽減してくれました。これはあくまで偶然によるものだったのでしょう。しかし、平時からの丁寧な建物メンテナンスの積み重ねが今回の被害を最小限にしてくれた事実は、現在の私たちが未来に向けてすべきこと、できることを示してくれています。
話は変わって、昨年末のことです。大手ハウスメーカーで役員をされ、現在は同グループの賃貸管理会社の社長をされているAさんと会食をさせていただきました。実に20年ぶりの再会でした。
当時、Aさんはそのハウスメーカーで営業所長をされていました。一方の私はというと、都内にあるデザイン会社を辞め、郊外にある社員10人規模の広告代理店に転職して間もないころでした。
自分のデザイン能力は一流でないと痛感してデザイン会社を離れ、営業からデザイン・制作・納品までを一気通貫で担えるデザイナーとして何とか一人前になりたいと必死な時期でもありました。
ある日のことです。たまたま同僚の代理で納品に伺った先がAさんの営業所でした。そして、上階にある営業所に向かうエレベーター前でたまたま居合わせたのがAさんでした。
大きな納品物をエレベーターに乗り込ませるのを手助けしてくれたAさん。その方こそが納品先のトップだと思いがけず知った私は、慌てふためき、恐縮しつつもチャンスだと思い、気付けばエレベーターが目的階に着くまでの間ずっと無我夢中で自分を売り込んでいました。
Aさんはそんな私を面白がってくださり、以降、本当に多くの仕事を任せてくださいました。私はAさんの厚意に応えようと、とにかく必死に精一杯仕事をさせていただいていました。
それから20年。Aさんが「あのころホント楽しかったよね~」と懐かしんでくださり、「業界紙で見てたよ。峰ちゃん、相変わらず楽しそうに仕事するよね~」と喜んでくださりながら、トーコーキッチンの話を食い入るように聞いてくださいました。当時は予想もしていなかった、賃貸管理業者同士としての再会でした。
余談ですが、拙著「トーコーキッチンへようこそ!」の出版社は、2012年まで私がニュージーランドで広告代理店をしていたときに、いつも仕事をくださっていたBさんの会社です。20年前のAさん、10年前のBさんとの出会いは現在にもつながっています。
当社スタッフにも、仕事を通じて大切な出会いを作ってもらえるような環境が提供できていたら嬉しいなと思っています。また、10年後、20年後の自分自身にも、そのような新たな出会いができているよう、今を大事に、自身の仕事を全うし続けたく思っています。
さて、例年通り、この時期からすでに来春の大学進学に向けた物件のお問い合わせが始まっています。ご縁が成就するよう、心を込めてご案内させていただきます。
引き続き、お力添えの程よろしくお願い申し上げます。
書籍「トーコーキッチンへようこそ!~日本一『味どう?』と聞いている不動産屋の話~」好評発売中!
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