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The Newsletter for Owners
2010年11月号
新規入居者数に対する退室数。
ようやく秋らしい日がつづくようになりました。 朝晩の冷え込み、真っ青な空、赤くなった柿の実、これでやっと秋です。 お元気にお過ごしのことと思います。 先日リクルートの研究所が発表したところによりますと、日本の賃貸住宅の空室数は400万室で、空室率は20%だそうです。公営・公団・公社・社宅・民間の賃貸住宅全部で2000万戸と計算されています。賃貸管理会社の集まりでも、空室の増加の話がでます。東京神奈川などはまだ良い方で、地方は悲惨だという話しです。空室率が50%になる地方都市があるそうです。 不況や工場の海外移転の影響があります。人口の減少、特に若年人口の減少が賃貸住宅の需要を減らしています。ストックとしての住宅は、30年・40年市場にとどまります。それに対して、フローとしての若者人口は減っていきます。このアンバランスは将来ひどくなる一方と考えられます。
先月は前年並みの新規入居者を確保したのですが、退室数はそれ以上でした。つまり、空室が増えたわけです。 退室する理由は、『1、賃貸での住み替え 2、実家へ帰る 3、家を買った』という順番です。 賃貸での住み替えは、転勤・結婚などが多いのですが、犯罪避難のために当社の管理物件内での移動も2件ありました。 実家へ帰るという理由は、ここ4~5年上位にきている理由です。先月は25%がこの理由でした。単身者から家族持ちまでこの理由をあげています。世帯分離する傾向が、世帯合併する方向へ変わりました。経済的理由や介護・子育てを協力してやるという理由だと思われます。 3番目の家を買ったという人は急に増加しました。都心では退室する人の半分以上が家を買って出ると以前から言われていました。相模原でも家賃を払うより住宅ローンを払った方が良いと考える人が増えたのです。住宅価格の低下・低金利・ローン減税・住宅資金贈与の無税枠の拡大・住宅エコポイントなどが原因です。
3,000万円を借りて金利1%、返済期間35年とすると、月々のローン支払い額は84,685円です。ボーナス返済はなしです。まして、2,000万円、1,000万円の中古低額物件では家賃をはるかに下回ります。 こうなると借りてくれる人は神様です。『貸してあげる』から『借りてもらう』への大転換です。 お金もそうです。以前は銀行の人は床の間を背にして座っていましたが、今はお酌をしてまわっています。いつからそうなったのかといいますと、私の記憶では昭和50年代の半ばくらいからです。今の銀行の悩みは貸し出しが増えないことです。 賃貸住宅も借りてもらうために競争をするようになっています。当社では平成6年から礼金をゼロにし、平成16年から『礼金ゼロ敷金ゼロ退室時修繕義務なし』という今の貸し方を始めました。賃貸住宅を借りるということは、月6万円の家賃でも年間72万円、4年間で288万円を支払う高額な契約です。それにしてはこれまで顧客サービスが少なすぎました。店舗づくり・接客サービス・アフターサービスなど高額商品にふさわしい売り方、顧客サービスが必要です。
そういうことに問題意識を持っている同業者はほとんどいません。業界がおそろしく遅れているので、当社にはチャンスがあります。オーナーの皆様からお預かりしているアパート・マンション1,500室を満室にするのが当社の仕事です。 部屋探しをしている人、部屋選びをしている人、今住んでくれている人のそれぞれの要望や選好や困っている事を受け止めて、顧客に支持される会社になることが大切です。 顧客に支持されていれば満室も可能です。 行列をつくっているお店もあるのですから、当社もそれをめざします。 オーナーの皆様のご理解とご協力があって出来ることなので、オーナーの皆様には感謝しています。 これからもよろしくお願いします。
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