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The Newsletter for Owners
2015年10月号
自然災害への備えと、少子化に向けての賃貸戦略
いつのまにか秋になり、朝晩はヒンヤリとしてきました。
今年の夏は残暑らしい残暑がありませんでした。めずらしい年でした。
お元気にお過ごしでしょうか。
9月12日午前6時、東京湾を震源とする地震があり、相模原は震度4でした。当社ではエレベーターのあるマンション・ビル16棟を見回りました。そのうち4棟でエレベーターが緊急停止していました。エレベーターが使えない旨の貼り紙を各階のエレベーター入口に貼り、復旧依頼を各エレベーター管理会社にしました。混乱はなく午前中にエレベーターは復旧しました。
このところ自然災害が連続して起きています。9月8日、9日、10日は低気圧が停滞したことによって、静岡・関東・東北・北海道で大雨が降りました。特に茨城県常総市の鬼怒川決壊による大洪水はテレビで実況中継され、国民の目をひきつけました。
流されていく住宅、屋根で助けを求める人々、ヘリコプターでの救出、水没した車、一面の水がテレビで映し出されました。死者9人、住宅の全・半壊4,000戸、避難者54万人といわれました。関東・東北豪雨と名付けられました。
相模原市でも緑区牧野で崖崩れがあり、県道の片側が塞がれました。南区と緑区で合計12万世帯に避難勧告が出たそうです。相模線も寒川で冠水し、一時不通になりました。 9月14日15日には阿蘇山が噴火しました。箱根山も警戒中です。
このように自然災害が多くなってきますと、管理会社としては非常時対策、危機管理を考えなければいけません。PHS、蓄電池の設置をしてありますが、使いこなせるようになっていなければなりません。自転車の整備もしておかなければなりません。その他非常時に必要な備品を点検しておきます。
9月11日の朝日新聞の記事に、県内の中学校卒業生数の報道がありました。それによりますと、1988年の卒業生は122,000人、2014年が71,000人で42%減。2029年には62,000人で更に13%減るのだそうです。1988年の中学生は1973年生まれで、団塊ジュニアといわれる年代です。
その中学卒業生が3年経つと高校卒業生になり、新大学生になります。学生の数は減り、従って学生向けのアパート・マンションに入居する人も少なくなります。家庭の経済状況に余裕がなければ、下宿する学生も減ります。厳しい先行きが待つ賃貸住宅経営を成功させるのにはどうすれば良いのか、どうしなければいけないのかを考えていかねばなりません。
生活保護の人の住宅扶助費が下がりました。1人住まいだと今までの月47,000円から41,000円に、2人住まいだと57,000円から51,000円が上限になります。大幅な引き下げです。現在契約中・居住中の人については経過措置があるそうです。家賃全体の下げに対応しているのですが、家賃の値下がりを加速させるのも事実です。
当社では賃貸住宅経営を成功させるために、これまで入居者サービスを心がけ、初期費用を合理的なものにし、設備の向上を図ってきました。その結果当社がお預かりしている賃貸住宅は、おおむね満室を達成し、賃料設定も大幅な下げはなく、近隣他社と比較すると今では1~3割高い状態でここまで維持してくることができました。
しかし、若者人口の減少や、低成長や賃貸住宅供給の増加があり、特に東京・横浜など都心での供給増により相模原の賃貸住宅市場は年々厳しさを増していきます。この厳しい競争に勝つために今新しい戦略として、入居者向け食堂「トーコーキッチン」の開店を準備しています。
食べることは住むこと以上に大切なことです。そして食べることについて話をするだけで楽しくなり、コミュニケーションが進みます。初めて一人暮らしをする人にとって食事の心配がなくなるのは大きいことです。子供を送り出す親にとっても食事の問題が解決することは安心です。そのため、入居者のための安くて質の良い食事を提供する食堂があれば大きな入居者サービスになります。
多くの学生とその親が学生会館に引きつけられるのは、セキュリティもありますが、食事の提供があるからです。逆に学生会館の弱みとしては、一律のルール、契約解除時期に制限があること、部屋の広さや立地を選べないことなどがあります。当社の管理するアパート・マンションであれば、立地・部屋の広さ・グレード・家賃・住まい方などを自由に選ぶことが出来ます。そのうえ入居者用の食堂があるとなると、価値あるサービスになります。
詳しくは11月7日(土)に行いますオーナーセミナーでお話する予定です。
トーコーキッチンは12月中旬頃の開店を予定しています。
オーナーの皆様にも是非ご利用頂きたいと思っています。
新しいサービスを提供することによって、より入居者に喜んでもらい、新しい入居者獲得に繋がることを目指しています。
これからもよろしくお願いします。
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