オーナー通信セミナー開催報告やオーナー様に役立つ情報、お届けします。
The Newsletter for Owners
2011年4月号
東日本大震災後に見回りをしました。
桜の季節になりました。 一年中で一番良い季節ですが、今年は東日本大震災のために明るい気持ちになれません。 大震災の被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。 当社の所属している団体、商店会、法人会、宅建協会、全国賃貸管理ビジネス協会は、それぞれ募金活動をしています。宅建協会と全管協は、被災者を受け入れられる民間賃貸住宅の情報提供を行っています。当社ではオーナーの皆様からお預かりしているアパート・マンションのうち、現在空室になっているファミリー向け31室を情報提供しています。話が具体的になりましたら、オーナーの皆様に相談にのって頂くつもりでいます。条件は礼金なし、仲介手数料なし、3ヶ月や6ヶ月の短期貸しを認めるというものです。全管協では更に賃料1ヶ月無料という条件も加えています。こんな大災害ですから、お役に立てれば多少の事はよしとしなければなりません。
オーナー様の中に東北出身の方がいて、被災地に行って来たとの事で、生々しい話を伺いました。お客様の中に福島原発に勤めている人がいました。申し訳ありませんと中堅社員の方が頭を下げるのです。東電の社長よりよほど立派な人でした。相模原に住んでいる息子さんを頼って福島から避難してきて、部屋を探しにきた70歳位の御婦人もいました。 大震災の後、アパート・マンションの見回りをしました。停電が予想される間は、エレベーターの使用を禁止し、電気錠であるオートロックは解除してドアを解放しました。 建物全てで異常はありませんでした。お客様からは、ガスが出ない、実家にいるので室内を見てきて欲しい、壁にヒビが入って心配だという要望がいくつかありました。ガスが出ないのはマイコンメーターが作動している為で、リセットすれば良いのですが、やり方が分からないという時は出動しました。マンションでも5階以上では棚から物が落ちたり、ベッドが動いたりしていました。壁のヒビはクロスのはがれ程度でした。 東北地方の同業者で、太平洋側に位置している場合は大変な被害がでています。どこから手をつけて良いのか分からない程の所もあります。こちらでも東海地震や首都直下地震も予想されていますので、これからも危機管理には気を付けていきたいと思っています。大地震・大災害の時、当社がまずしなければならないことは、アパート・マンションの現状把握です。今回は車が使える状況だったので楽でしたが、車が使えない時の事も想定しておかなければなりません。オートバイ・自転車が有効です。当社の管理している物件は、ほとんどが徒歩でも見回り出来ます。
3月の大移動期のさなかに大地震が起きたため、大きい影響を受けました。東北地方とは、行くことも来ることも出来ず、連絡もつかないこともありました。横浜線が全く動かなかったり、停電が予想されたり、ガソリンを求めて長い列が出来たりしました。 来店客も大幅に減りました。桜美林大学は新学期が5月からになりそうです。青山学院と和泉短大は通常通りだそうです。4月に入って3月の分を取り戻せたら良いと思いますが、果たしてどうなるか分かりません。 今年は青山学院の文系が、来年から青山キャンパスに移るため相模原キャンパスは1年間のみということで、大幅に減りました。1年間だけ居住するため、保険も1年しかかけない人も多くいました。そのうえ不況の影響で下宿する学生が減っています。桜美林大学では淵野辺駅前に230室の寮をつくりました。その上、大地震で交通は途絶しますし、気分も落ち込みます。いろいろな理由で成約数も売り上げも昨年比20%減です。同業者に言うと、それは良い方と言います。全国的にはもっと落ちているのだそうです。 今年は冷蔵庫・洗濯機を設備として備えることを始めました。 オーナー様のご了解を頂けた120室に設置しました。効果は充分あがり、この設備があるので決めたという人も多くいました。いらないと言われて移動したのは1~2件です。それも手違いで既に買ってしまったというものです。 これからはエアコン同様、あるのが当たり前になると思います。
これまで入居者サービスと呼んでいたサービスを、マスコミが生活支援サービスと呼んでいました。この方がサービス実態をあらわしていると思いますので、当社も呼び方を変えます。失くした部屋の鍵をお届けしたり、洗濯機のホースを接続したり、引っ越しの時の駐車場を提供したり、粗大ゴミを片づけたりというサービスです。このサービスを入居者は強く求めています。 これからの部屋余りの時代には、入居者獲得競争が激化していきます。競争に勝ち抜くために、家賃値下げやフリーレントという方法もあります。当社は『礼金ゼロ・敷金ゼロ・退去時修繕義務なし』という貸し方と、生活支援サービスを柱にして競争していきます。今の所、充分競争に勝つ目算はあります。 これまで以上に頑張りますので、オーナーの皆様もよろしくお願い致します。
最近の記事
- 2024年11月号
- 変化に順応する姿勢と勇気
- 2024年10月号
- 調査の数字と現場の体感
- 2024年9月号
- 未来に誇れる現在を
- 2024年8月号
- これからの社会に備えて
- 2024年7月号
- 目の前の一人に真摯に