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The Newsletter for Owners
2022年10月号
「長寿社会における対応」と「前例のないヘビーな要望」
金木犀の香りで秋がきたのを知りました。
暑い日が続いていますが、朝晩はさすがに涼しくなりました。
お元気にお過ごしでしょうか。
長寿社会における対応
池田 信
先日敬老の日に、100歳を超える人が9万人以上になっていると報じられました。長寿社会です。当社の管理物件にも65歳以上の方々が100人以上住んでいます。報道によると高齢ゆえの事件・事故があります。孤独死や騒音トラブル、失火などです。
従って当社では高齢の方々のための対策を考えています。保険や見守りサービスやトーコーキッチンなどです。失火対策としてはIH調理器を使い、暖房は石油ストーブを禁止して、電気器具で対応してもらうことなどです。
何年か前には高齢のご婦人の入居のために、手すりや段差をなくすステップなどオーナー様にお願いしてつけてもらったことがあります。その方はそれ以来ずっと住み続けてくれています。その上、上階の部屋が空いたときに娘さんが見守りのために借りてくれました。
高齢の方が増えてくる中で条件や状況を考えて入居をしてもらうことも増えてきます。オーナーの皆様のご協力とご理解をいただきつつ、すすめていくべきだと思っています。
これからもよろしくお願い致します。
前例のないヘビーな要望
池田 峰
「キッチンに30cmくらいのヘビが居るんですけど、こういうときはどうしたらいいんでしょうか? どこに連絡したらいいんでしょうか?」
営業時間も終わりに差し掛かかろうとした頃、助けを求める一本の電話が入りました。住宅街に位置する2階建て1Kアパートの入居者からです。電話を受けたスタッフは対応に戸惑い、周囲のスタッフたちに相談をしますが、当社にとっても初めてのケースのようです。あいにく、ヘビに精通した者もいません。正解がわかりません。慌てて調べます。
相模原市のHPでは「ヘビに出会っても、騒いだりせず、そっと距離をとって刺激しないようにしてください」「ご自分では対応できない場合は、専門の業者にご相談ください」「もともと自然に生息している生物ですので、市では捕獲や駆除はしておりません」とあります。他の市町村も同様で、有効な策が見つかりません。並行して専門業者さんにいくつも問い合わせるも、時刻・エリアなど条件が合わず、すぐに対応してくれるところが見つかりません。
事態は現在進行形です。一刻も早い対応が求められます。なにより、入居者に一人きりでいつまでもヘビと対峙させるわけにはいきません。今はヘビも動かずに居座っている様子ですが、数秒後にどうなるかはわかりません。入居者が噛まれる、1Kのキッチン部分から物が多く置かれた居室部分へと逃げ込む、屋根裏など見えない建物構造部分に紛れ込む、捜索となった場合は捕獲まで一棟全入居者の退避……など、考えられ得る事態の悪化を防ぎつつ、駆除するための装備を整えて、現場へ急行します。
現場に到着すると、ドアポストに配達された冊子が挟まったままで大きな口を開けています。どうやら、そこが進入口のようです。玄関を開けると、確かにそこにヘビは居ました。じとっと睨んできますが、種類も毒の有無も、正しいところはわかりません。「ヘビはしばらくすると餌を求めて別の場所に移動するので、刺激を与えずに、そっとしておきましょう」という情報も目にしましたが、集合住宅の一室での遭遇では、そうは言っていられません。他部屋の入居者にも被害が及んでしまいます。
しばし睨み合った結果、掴んで捕獲するのは到底無理と判断し、問い合わせた専門業者さんからのアドバイスに「ヘビは後ろを突くと前に進む」というものがあったのを頼りに駆除を試みました。ヘビの後ろ側をやさしく突き、室外までの5mの道のりをゆっくりニョロニョロと誘導すること30分。何とか玄関から退室いただくことに成功しました。全長は1mを超えるほどでした。
ヘビが発生しやすい時期は4~10月だそうです。今回のヘビは迷子でしょうか。それとも、冬眠の準備だったのでしょうか。皆様もお気をつけください。
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