2025年10月号
調査が教えてくれたもの
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朝夕が涼しさを帯びるようになり、
吹く風は秋の匂いがしてきました。
店舗前の街路樹から葉が落ち始め、
ゆっくりと季節が移ろいでいます。
お元気にお過ごしでしょうか?
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朋有り遠方より来たる
亦た楽しからずや
「論語」の冒頭に出てくる孔子の言葉の一節です。前後の節との流れを汲んで意訳すると、「(同じ学問や志を持つ)友人がわざわざ遠くから訪ねて来てくれて、(一緒に学びを語らえるなんて)本当に楽しいなぁ!」といった感じでしょうか。
先日、淵野辺から800km以上離れた山口県徳山よりトーコーキッチンに来客がありました。卒業研究でトーコーキッチンを題材に選んでくれた大学4年生です。5日間ほど滞在して、「トーコーキッチンの居場所づくり」について調査してくれました。
きっかけは、彼が所属するゼミの先生です。8年前にトーコーキッチンへ見学に来て以来、授業や論文など、機会があれば弊社の取り組みを積極的に紹介してくださっているのです。
彼の調査は、トーコーキッチンで食事をしている皆さんへのインタビューが主でした。「どうして利用するようになったのか」「利用してから暮らしぶりに変化はあったか」「どのような時間を過ごしているか」「トーコーキッチンで体験した心に残るエピソードはどんなものか」など、彼の熱心な探求心から湧き出てくる質問を次々投げかけていました。
快く調査にご協力くださった皆さんに感謝です。そして、トーコーキッチンの在り方にこんなにも関心を持ってくれた彼に感謝です。トーコーキッチンを始めて本当によかったです。
調査といえば、2025年の地価調査結果が国土交通省から発表されました。年1回の基準日(7月1日)における基準地(全国21,441地点)の標準価格(基準地価格)を知事が判定し、毎年9月中旬に公表されます。昨年に続き、今年も住宅地と商業地のいずれも全国平均で上昇し、これで4年連続の上昇となりました。上昇幅も昨年と比べて拡大です。
そこで、気になる相模原市の結果です。調査地点は昨年同様に住宅地で52地点、商業地で15地点、工業地で5地点、合計72地点です。対前年平均変動率の経過を表にしてみると、次のようになります。
私たちが日々現場で体感している動向と、この数字が示している結果は一致します。「さすがにもう高止まりだろう」との声が多い中、市場では強気な価格で売り出されているからです。
ここに高騰した建築費が加わるのですから、土地を購入して新築するのはなかなか大変です。中古物件市場で見られる高値での価格設定がそれを裏付けています。ある賃貸物件などは、築年数が増しているのに10年前の1.5倍、5年前の1.2倍の価格で売りに出ています。
さらに、物価と金利の上昇が加わります。もしその上昇分を回収すべく単純に家賃へ転嫁してしまうと、住まい手からはその対価が見出せないので選ばれない物件となってしまいます。例えば、今年2月竣工の淵野辺駅徒歩10分圏内の大手ハウスメーカーによるおしゃれな新築賃貸マンションでさえも、8か月経った今なお半分が未入居のままとなってしまうのです。
山口県徳山からやって来た彼が行った入居者へのインタビューでこんな回答がありました。答えてくださったのは、弊社管理物件入居者歴20年のシングルマザーです。以前は母子でファミリー物件にお住まいだったのですが、お子さんが独立した今は単身向け物件に住み替えてくださっています。
「バランスのとれた食事と、心地よい距離感のコミュニケーションが気に入っています。ごはんは手づくりでいつもおいしいですし、自室以外で安心してぼーっと過ごしてリフレッシュできる貴重な場です。東郊さんの入居者でよかったです。オーナーさんも親切な方ですし、これからも東郊さんの管理物件に住み続けたいです。だって、他にこんな物件ないですから」
引き続き、東郊住宅社にしかできない企業努力で皆さまの資産価値の最大化に努めます。
今後とも、お力添えの程よろしくお願い申し上げます。
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